ワキの多汗症の治療には、塩化アルミニウム液の外用(保険適応外)、ボツリヌス療法、抗コリン薬や漢方薬の内服、神経を切断する手術などがあります。
ボツリヌス毒素は、ボツリヌス菌がつくる天然のタンパク質です。これを有効成分とする注射薬を直接ワキの下の皮膚に注射します。このお薬が、交感神経から伝達される汗を出す信号をブロックし、過剰な発汗を抑えます。効果は通常、治療後2~3日であらわれ、約4~9か月持続します。効果の程度や持続期間には個人差があり、症状が再びあらわれたときには、あらためて治療を行います。重度の原発性腋窩多汗症と診断され治療を受ける場合は、健康保険が適用されます。治療費は約3万円程度(3割負担の場合)の負担となります。